キーンコーンカーンコーン… チャイムが鳴ってノートと筆箱を鞄に仕舞う。 「帰る?」 後ろの席の航平はもう帰る準備が終わったらしい。 早っ! 「悪い、花森のせいで手伝わないといけないらしくて。」 「……そう、分かった。」 「悪いな、じゃ!」 俺は航平に手を振ると走って理科室へ向かう。 廊下はもうすでに寒い。 早く帰れるといいけど…。 「はぁっ…はぁー…。よし。」 ドアの前で息を整えてドアを開けた。