「…伏せろ。」


ボソッと小柄の方だけ聞こえるように呟き、

男目掛けて蹴った。

丁度ヒットしたのか、声にならない叫びをして倒れる。


「警察に電話して、早く。」


「! は、はい。」

立ち上がらせないように、男を締め上げ、数分で来た警察に

そいつを引き渡した。


「あの…ありがとうございました。」

「いや、俺は別に。」

それだけ言うと、俺は誠の元へ帰った。