「あれ?お袋さんは?」 玄関に靴がなかった。気のせいか少し埃が被ってるようにも見える。 「海外旅行に行ってる。当分帰って来ない。」 「……あの人らしいな。」 ん?待てよ……二人っきりだと? 俺は悟られないように別の話題をふった。 「ってことはさ、食料は?」 「ああ…ない。」 「だよなぁー。仕方ない、スーパー行こうぜ。」