花蓮【完結】

「あ、えと、うん、もちろんいいんだけど、あのー」


「え、何?」


「何もしないと分かりきられるのも少し男として寂しいというか」


「…ぶふ」


「……わ、笑うなよ」


「哲って年上に思えないわ」


「麻美ちゃんだと、なんか調子狂うんだよ」





真っ赤な顔をして頬っぺたを掻いている哲。
あたしはそれを見て満足すると、ドアを開けて外に出た。




哲もすぐに車から降りてくる。


あたしの横に来て、照れ臭そうに微笑む。

あたしも自然と微笑み返していた。







「俺の部屋、ここね」


「あーい」


「きったないけど」


「別にへーき」





扉を開けると、ふわりと哲の香りとタバコの匂いがする。
この香りは何か香水なんだろうか。





少し鼻を嗅ぐわせながらあたしはおじゃましまーすと、一応挨拶してから哲に続いて部屋に入った。