花蓮【完結】

どんなに考えたってあたしがイエスなんて言う日は来ないんだけど。


そこまで言うのは気が引けたからやめておいた。

なんか、本気なのかもわからないし。


騙されることがトラウマになってるあたしは告白を素直に受け入れられなかった。




「さって、帰ろうか」




そう言いながら洋服についた砂を払う哲。

軽く伸びをすると車に向かって行った。


あたしもそれについていく。



きっと、哲はもてるはず。


あたしよりも可愛い子と出会う機会なんてたくさんありそうだ。



やっぱりあたしはこの人の好きは信用しない。




勝手にそう決めつけて、彼の気持ちを踏みにじっていたのをあたしはまだ気付いていなかった。





帰りの車の中、哲は下手くそな歌であたしを笑わせてくれた。


相変わらず下手くそで酷かったけど、暗い気持ちにさせないとこが嬉しかった。