花蓮【完結】

長いコール音に心臓辺りがまたざわついた。
だけど、それが途切れて聞きなれた声がしたことに少しだけ安堵する。


「…もしもし~」

「哲ちゃん、今すぐ病院来い!」

「…え?」

「落ち着いて聞けよ。
麻美が…手術室にいる」

「………まさ、か」

「まさかって、お前何か知ってたのかよ!?」

「……後で話す。どこの病院?」


俺は簡単に説明すると、電話を切った。


まさか。
って?


哲ちゃんは麻美がこうなること、予測出来てたのか?

何で?
じゃあ、何で病院連れて行かないんだ?


行ってた?
いや、そんな素振り見せなかったし、知らなかった。
入院したっておかしくないだろ?
いきなり呼吸してねえって普通じゃねえだろ?


ぐるぐるとさっき哲ちゃんに云われた言葉の意味を考えながら、視線を落とすと。

携帯の待ち受け画面が目に入った。