花蓮【完結】

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それからカラオケを堪能した後、あたしと佐緒里が帰るのを無理矢理哲が送ってってくれた。

あたしは断ったんだけどね。


佐緒里、拓斗、あたしの順番で回る。
一番あたしの家が遠いからだ。



助手席においでと言われてあたしは頷く。
特に話すことがないあたしは、黙って音楽を聴いていた。



あーゆずとか懐かしい。

小さく口ずさんでいると、哲が問いかけた。



「麻美ちゃん、花蓮楽しい?」


「……はい、めっちゃ」


「そっか」


「てか、哲って信司と仲良しなの?」


「うん、あいつとは幼なじみなの。俺は総神入ってないけど」


「なんか、信司と見た目も違うし」


「あー信司はもろヤンキーって感じだからねえ」


「言えてる」


信司の顔を思い出して二人でクスクスと笑う。



だけど、それが佐緒里にはかっこよくて仕方ないらしいんだけど。


あたしには理解出来ない。