花蓮【完結】

俺は麻美と同じ志望校にした。
まさか、高校行かないつもりじゃねーだろうなとかひやひやしてたから、行くって聞いて心底安心した。


一緒に合格発表見に行った時、小さくガッツポーズした俺の隣で涼しげな顔をして踵を返す麻美。


「あ、麻美」

「ん?」

「受かっ…たの?」

「……」

無言のまま、ピースサインを作る麻美。

「ああああ!もっと嬉しそうにしろよなああ!!」

「だって、バカ校でしょ?
受からない方がおかしいって」

「どーしてそんな自信満々なんだよ」

「あー…まあ、ね」

「麻美って、冷めてんなー」

「そう?他が熱すぎんだって」

「ま、いっか。これからもよろしくな」

「おう!」

高校に入る前ぐらいには、もう麻美は総神の集会に来なくなっていた。
それを特に疑問にも思わずいた。

麻美とはよく遊んでいたし。
麻美が集会に来なくなりだしたぐらいに俺は哲と知り合った。