盛り上がる佐緒里と、拓斗。
歌がうまい組。
「佐緒里ちゃん、テンション高いねえ」
「ああ、いつもです」
「拓斗から聞いてると思うけど」
「はい」
「俺、麻美ちゃん気に入っちゃったんだよね」
「……」
遂に来たか、そう思った。
「彼氏いないんでしょ?付き合ってよ」
「あー…すみません」
「えー?何で?結構、俺お得だよ」
「お得って」
「彼女には優しくするし、車もあるし、金もあるよ」
「あー…すみません」
「…うーん、やっぱり麻美ちゃんは手強いか」
「は?」
「いや、こっちのこと。まあ、初対面だしゆっくり考えてよ」
「……はい」
「じゃあ、まずは敬語辞めて、哲にしよう!」
「えーっと」
「哲って呼んで」
「あー…哲」
「そ!それでいい!」
ただ、名前を呼んだだけなのにとっても嬉しそうな顔で微笑むもんだから。
あたしも自然と笑顔になっていた。
でも、あたしは好きになることはないと思う。
ごめん、哲。
歌がうまい組。
「佐緒里ちゃん、テンション高いねえ」
「ああ、いつもです」
「拓斗から聞いてると思うけど」
「はい」
「俺、麻美ちゃん気に入っちゃったんだよね」
「……」
遂に来たか、そう思った。
「彼氏いないんでしょ?付き合ってよ」
「あー…すみません」
「えー?何で?結構、俺お得だよ」
「お得って」
「彼女には優しくするし、車もあるし、金もあるよ」
「あー…すみません」
「…うーん、やっぱり麻美ちゃんは手強いか」
「は?」
「いや、こっちのこと。まあ、初対面だしゆっくり考えてよ」
「……はい」
「じゃあ、まずは敬語辞めて、哲にしよう!」
「えーっと」
「哲って呼んで」
「あー…哲」
「そ!それでいい!」
ただ、名前を呼んだだけなのにとっても嬉しそうな顔で微笑むもんだから。
あたしも自然と笑顔になっていた。
でも、あたしは好きになることはないと思う。
ごめん、哲。



