花蓮【完結】

「あーなんか、最近体調悪いわ。
くらっくらするし」


「麻美、夏でもないのにばててんの?」


「んー?わかんねー」


高校に着いても、授業に出ることはなくて佐緒里と屋上にいる。

短いスカートの下に二人ともジャージを履いて、色気全くなしの格好。



佐緒里も、普通にしてたら綺麗だと思う。

うちのチームでは断トツ可愛いのは琴子だろうけど、佐緒里だって綺麗な顔立ちしてる。



高校に入って佐緒里が話かけて来たのが仲良くなったきっかけ。
しばらくしてから、二人で花蓮初期のメンバーを集めた。

名前も二人で決めた。


あたしは総長する予定なんか全くなかったのに、佐緒里にごり押しされて渋々やることにした。


けれど、今はそのことに感謝している。




居場所のなかったあたしに居場所が出来た気がするんだ。