「ねぇねぇ!今日も練習最後まで見るんですよね?」 「俺、この間真ん中入ったんですよ」 「私も!」 「私は形が決まらなくて……何がいけないんですかねぇ?」 私を無視して一気に話し始める彼ら。 ……痛い。 相田さんからの鋭い瞳が痛い。 ザクザク刺さる……(泣) 「え、と……今日は用事あって、もう帰るんだ」 私の言葉にみんなが不満の声を上げてると…… 「――葵さん?」 タイミング良く、というか……掠れた、聞き覚えのある彼の声が背後からした。 .