アンリに連れられて、私は小さな小屋に入った。


木目がはっきりと見える木で出来た椅子に座るように足され、躊躇うことなく座る。


アンリはちょっと待ってて、と言ってどこかに行ってしまった。




何もすることがなくただ窓に打ち付けられる雨をぼんやり見ていると、どこからかみゃー、と猫の鳴き声が聞こえてきた。


探してみると、毛布の敷き詰められたの箱の中に子猫が一匹いた。


椅子から立ち上がり、箱の側までゆっくり歩くき怖がらせないようそっと触る。


あごを撫でてやると、ゴロゴロと喉を鳴らして気持ち良さそうに目を細めた。



かわいい・・・アンリが飼っているのかな。


「あ、」


手にマグカップを2つ持ったアンリがいつの間にか後ろに立っていた。


1つを渡され、さっきの椅子に戻る。






『あの猫は、アンリの?』


何を話すか解らなかったからアンリが話すのを待っていたけど、なかなか言い出さない。


仕方なしに私は子猫の話を切り出した。


「あ・・・うん」




おしまい。


・・・なんでだろ、話が続かない。