しばらく歩くと、「魔術学校 100m先」と矢印付きで書かれた看板が見えてきた。


木の板に手書きで書かれたばっちい看板は地面に浅く突き立てられていて、ちょっと傾き気味。


看板をちらりと一瞥して、その横を通り過ぎる。


ふと周りを見てみると、違う方向からちらほらと学校に向かって歩く子供が見えた。


私の中の無意味な競争心が、あの人たちより早くと急かす。


ほんの少し早歩きをして、私は学校の門をくぐった。