あれから私とアンリは毎日のように泉で会っていた。


お母さんとのいざこざもアンリと話していると自然と忘れる。


『今日は何を描いてるの?』


「僕と、ユイ」


『本当!やったあ!ねぇねぇ、見てもいい?』


「うん。はい」


未完成だけど、泉の側で私とアンリが並んで座っている絵だ。


「その泉に、白鳥を描こうと思っているんだ」


『白鳥?へぇ・・・。あ、この前の?』


「そう、親子の白鳥」


相変わらず多少は無口だけど、大分話すようになった。


毎日毎日話題がつきない。


話したいことがありすぎてしまうくらい。