あの日から、ユリの部屋には 行ってない。 自分の口にした言葉を、 いくら後悔したところで、 いちど吐き出したものは、 もう、戻らない。 何より、あの部屋で ユリと先生が二人でいる所に 居合わせることになったりしたら と思うと、 怖くて家にも近寄れなかった。 結局、自分の事しか考えられない。 前はそうじゃなかったのに。 ユリが一番大切で、 ユリの為ならどうなってもいいとさえ 思ってた。 リョースケ先生が、現われるまでは。