結局一睡も出来ないまま、朝を迎えた。

目を腫らせたまま行った学校。
だって、冷やしても腫れが引かなかったんだもん。

そんな私を見て、美依が言った一言。

「紗柚ウケる!!」

と、大爆笑。


全くウケませんから。


そんな美依をほっといて、私はバンッと投げやりにカバンを机に置いた。

チラッと衛を見ると、視線が合ったのにわざと逸らすんだもん。


もう、どうすれば良いのよ?!


カバンの中身を机に入れ、ベタァーと机に這いつくばって目を瞑っていた。

すると、遠くから

「紗柚?」

って声が……


ん?


目を開けると、ドアップの美依。

「うわぁ!!」


―――ガラガラガラン


思いっきり椅子から落ちた私に

「何やってんのよ、紗柚」

と、冷たい一言。


あなた、本当に親友ですか?!


「はい、これ」

床に座っている私に、2つに折られたメモを渡してきた。

「何これ?」

「あんたの旦那から」

「は??」

不思議そうな顔をしていると、いつを直した美依はやっと私の手を掴み起き上がらせてくれた。

「衛から」

「衛から?!」

私は慌ててメモを開いてみた。