「どうして」 聞こえるか聞こえないかぐらいの声で 彼はそう呟いた。 どうして どうして それは前にも彼が言っていた言葉だ。 「ごめんなさい」 キミを救えなくて キミの力になれなくて ごめんなさい キミは まだその記憶の蓋を 閉じたままでいてください 傷つくのは キミだから