天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「そうなんどすかぁ。よう似合うております」


にこっと微笑みながら言うその顔は、とても可愛い。


「…ありがとう」


ん?天鬼…照れてる?


なんか、天鬼が照れるなんて新鮮かも。


「さぁ、どれにしましょうか。お千代さん、二人に似合うの、お願いできます?」


「もちろんどす」


そう言って、お千代さんは着物を選び始めた。


おお、速い…。


「これなんかどうどすかぇ?」


真っ黒な着物。


…天鬼、似合いそう…。


「へぇー、かっこいい」


「じゃあ、それにします?」


どんどん話が進んでいって。


気づいたら…もう着物は買い終わってた。


「また来ますね」


「いつでも、遊びにきておくんなさい」


…いい人だな、お千代さん。


「………」


…あれ、天鬼?


もしかして…。


「惚れた?」


そう囁くと。


天鬼は真っ赤になった。