天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「で、何があったんだ!なんで総司は翼鬼を抱き上げてんだ!」


「それは…」


俺たちは全てを説明した。


翼鬼ちゃんの力も…。


翼鬼ちゃんは、顔ふせてたけど。


俺の腕の中で。


「そうか…。…翼鬼」


「……ん」


「お前の敵はここにはいねぇ。…安心しろ」


「…ん。信じて……みる」


翼鬼ちゃんが言ったのは、それだけだったけど。


それで、伝わったよ。


「さて…前髪切ります?」


「え、切るの!?翼鬼、大丈夫?」


天鬼君が焦ったように、翼鬼ちゃんに聞く。


「うん…。天鬼を……みんなを、信じてみたい…。もう一度…」


「そっか。翼鬼が覚悟決めたなら、僕も…」


そう言って天鬼君は、前髪を上げた。


その額にあったのは……。