天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「なんで…うまれてきたの…?なんで…うんだの…?」


「翼鬼ちゃん…?」


「しにたい……うっあぁぁぁ!!!!いやぁぁぁ!!」


「翼鬼っ!」


傷の治癒と同時に苦しみが…!


「いや…いや…」


翼鬼は耳をふさいで、しゃがみこむ。


「…許さない。もう、殺す…」


情けをかけたのが、間違いだった。


「いいよ、天鬼君は。…そんな重みを背負う必要は、ない」


「俺たちに任せな!」


…みんな…。


みんなが、剣を抜いた。


……すぐに、決着はついた。


…死んだんだ…。


「翼鬼ちゃん…大丈夫?」


「とにかく、帰ろう」


そうしたほうがいい。


「翼鬼ちゃん、行くよ?」


沖田さんが、翼鬼を抱き上げようとする。


けど…。


「いや…どうせ…」


どうせ…怖がるんだろ?


翼鬼が言いたい言葉が…分かってしまった…。