天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「…自分の信じた道だったからでしょ」


「…本当に?そのためなら…死んでもよかったの?」


あたしなら…。


「そんな昔の人のこと言っても、仕方ないでしょ。…でも、生きてほしかったな…」


天鬼もあたしも、新撰組に憧れた。


いや、憧れたというか…。


なんて言えばいいんだろう。


死んでほしくなかった?


無謀な争いで、負けるって分かり切ってる争いなんかで…死んでほしくなかった。


…これは、あたしのエゴ。


生きてほしい、なんて…。


だから、決めたんだ。


生きられなかった新撰組の人たちの分まで、生きるって。


決めた。


なのに…死にたい。


「天鬼…なんで、俺は生きてるんだろ…。…死にたいよ…」


弟に、こんなことを言う時点で、あたしはもう終わってるだろう。