天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「ぐああぁぁぁ!うっ……あ…」


治癒が…!


「翼鬼、翼鬼!」


「何、どうしたの!?」


「うぁぁ…つぅっ…」


「翼鬼の、治癒が始まったんだ!翼鬼は…翼鬼と僕は…鬼だ。だから、治癒力が高い。けど、それは治るまでの時間を速めているだけなんだ。だから、痛みは…半端じゃない」


ましてや、これだけの傷だ…。


どれだけの苦痛が…翼鬼に…。


「ふはははっ、お前ら、本当に鬼なんだな!」


「まじでバケモン!なんでお前らみてぇのがいんだよ!」


「怖いなぁ、人じゃないなんて」


…ズキッ…。


忘れていた、感覚。


人じゃないと、言われ続けてきたのに。


最近は…人との接触がなかったから…言われてなかった。


「…鬼…?」


「翼鬼ちゃん?」


マズい!


「翼鬼、だい…」


「おに…ひとじゃない……なんで…生きてる…?」


「翼鬼、翼鬼!」


ヤバいよ…翼鬼が…っ!