天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

輝が向かったのは、林の中だった。


『近いぞ。…血のにおいがする』


「!?翼鬼っ!」


翼鬼が…怪我した?


『翼鬼かどうかは分からん。ただ…複数いるぞ』


「みんな、気をつけてね。敵がいるかもしれない」


「敵?」


…誰だろう。


「だったら、血が騒ぐぜ!」


「佐之さん、落ち着きなよ。…行こうか」


平助君は苦笑して、先を促す。


翼鬼…どうか無事でいて。


「いたっ!」


新八さんが叫ぶ。


「誰だ、お前ら!」


「壬生浪士組だ!」


翼鬼は…。


僕は翼鬼の姿を探す。


その僕の目に、映ったのは。