天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

朝餉を食べ終えて、稽古場に行く。


…うーん、できるかな?


「天鬼…無理」


「翼鬼…頑張ろ」


頑張るしかないようだから。


「しばらく、練習しとけ」


「言われなくても。ていうか、僕だけにしてよ。翼鬼は…無理だよ」


「それはできねぇな。翼鬼だって、ここにいるんだろ?」


「それは…そうだけど」


「だったら、やれ」


この人…楽しんでるな。


とりあえず、竹刀をふってみる。


おお、初めての感覚。


沖田さんがちょうどなんかやってるから、ちょっと見てよ。


…さすがは壬生浪士組のなかで一、二を争う剣の使い手だな。


「うーん、こんなんかな?」


なんなとなーく、やってみた。


…やっぱ全然違う。


翼鬼は…と。


おお、なんか様になってる。


そこで。


「試合やるぞ!」


土方さんの声がかかった。