♪天鬼♪

いきなり、入隊試験をやることになった。


しかも、試合!?


無理だよ、仮にも壬生浪士組の隊士とだなんて…。


「土方さん、僕たちやったことないんだけど」


こそっと耳打ちする。


「見よう見まねでいいんだ、やれ」


…とりつく島もないとは、まさにこのこと。


はぁ、面倒なことになっちゃったな。


僕はいいけど、翼鬼が…。


さっきから、隊士たちの視線が痛い。


それは…全て翼鬼に注がれている。


きっと、翼鬼が暗いから…。


翼鬼を傷つけるのなら、誰だって許さない。


僕が、翼鬼を…。