天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

そんなことを思っていたら。


「静かにしろ!今日は新入りを紹介する!」


…さすが鬼の副長。


一瞬で静かになった。


「天鬼、翼鬼」


呼ばれたから、仕方なく前にいく。


「初めまして、天鬼です。よろしく」


「…翼鬼…」


かろうじて名前だけ言う。


みんなの視線が怖い…。


「本日、入隊試験を行う!」


入隊試験?


聞いてないし…。


「何やるの?土方さん」


すると土方さんは…ニヤッと笑った。


…ろくでもないな。


「隊士と、試合をしろ!」


…できるわけない。


あたしも天鬼も、剣道なんてやったことないんだから。


…何考えてるんだか…。


あたしはバレないように、そっと息を吐き出した。