天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「ここが、広間だよ」


案内された場所には、たくさんの人がいた。


「……多い…」


壬生浪士組って、こんなに人いたんだ…。


その中に、天鬼の姿を見つけた。


「おはよう、翼鬼」


「おはよ…。…信じて、みたい」


沖田さんを。


「そっか、よかった」


そう言って、天鬼は微笑んだ。


「天鬼~!こっちこいよ!」


「ちょっと待ってよ、佐之さん。てか朝からうるさいよ。翼鬼が怒るでしょ。翼鬼泣かせたら…殺す」


天鬼…黒いよ…。


「笑ってりゃ可愛いのによ~」


「男で可愛いって言われてうれしい人いる?てか、僕が男って認識、ちゃんとある?」


「…ないな」


「うん、やっぱり佐之さんは一回死んだほうがいいね。地獄に落としてあげるよ」


「天鬼、本気に聞こえるからやめろぉ」


「あはははは。佐之さんが悪いと思う人、きょーしゅ!」


たくさん、手を挙げた…。


やっぱり、天鬼は黒い。


「なんで俺ぇ!?おい、平助!」


「だって天鬼君おもしろいもん」


…ここは、馬鹿の集まりなのか?