今度目を開けたら、見慣れた景色だった。


新撰組の屯所…。


あたし、寝かされてるの?


というか…手に違和感が…。


違和感の正体を見ようと思っても、体がうまく動かない。


重たいな…。


首だけは動くので、諦めて横を見た。


すると…横には天鬼が寝ていた。


あたし同様、首だけ動かしてこっちを見ている。


お互いに顔を見合わせて、苦笑。


…なんとか動けないものか…。


あたしは頑張って体を動かそうとした。


それでも、頑張ってもなんとかなるものじゃなくて。


とりあえず諦め、動くようになるまで待つことにした。


早くみんなに会いたいのに…。


あ、呼べばいいんじゃない?


今更そんなことを思った。


なんでそんな簡単なことに気づかなかったんだろ…。


声を出そうとして、気づく。


………声、出ない…?


嘘だろ?


いや、出るもん。


ちゃんと声は出る。


だけど…うまく話せない。