これが、愛と輝。


「でも、だからって…姉弟で本気の恋しちゃダメよ?」


「そうだなぁ、そうなったらちょっと困るな」


…確かにな。


そうならなくてよかったよ。


天鬼も苦笑していた。


あたしもそれにつられて笑う。


天鬼と目があって…なぜか笑えてきた。


「二人ともお互いのこと大好きだけど…。そうならなくてよかったね」


「だよね」


両親には何も聞こえないと思い、普通に話す。


そしたら…母親がこちらを見た。


「どうした?」


「…今、そこで女の子と男の子が笑ってた気がするの。とても似ている…」


…まさか、見えた…?


「もしかしたら、お腹の子かな?」


「そうだといいわね」


微笑みあう二人に、胸が苦しくなる。


こんなにも愛してくれてた人たち…だったんだ。


どういう顔をすればいい?


あたしたちは散々傷つけられてきた。


その姿しか知らない…。


今更、こんな愛情に満ちた顔を見せられても…。