天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

だんだん目が慣れてきた。


これで…翼鬼の姿は見えるだろう。


足元に注意しながら歩いていると、泣き声が近くなった。


あと少し…。


「…っ…うぇっ…」


「翼鬼っ!!」


目の前に見えた、人影。


何も見たくない、聞きたくないというように…顔を膝に埋めて座っていた。


耳は、しっかり押さえて。


「翼鬼…!!」


やっと、見つけた…。


俺は翼鬼の腕に触れた…瞬間。


「やぁっ!!!!」


手を、振り払われた。


「嫌だ、嫌だ!…いきたいんだ…」


何と勘違いしてるんだろう。


いや、それよりも。


今…「いきたい」って、言った…?


行きたい?


それならどこに?


逝きたい?


それなら嫌だとは言わないだろう。


じゃあ…


「生きたい、の…?」