天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

敵はほとんど土方さんたちが片付けてくれてる。


片付けるといっても…恐らく殺していない。


どうしても刃向かう奴らには仕方なく…だろうが。


「あそこです!」


村地さんが指差した場所。


その前には…


「中にいる奴は渡さねえ!」


敵が、たくさんいた。


これじゃあ、翼鬼のところへ行けない。


…戦うか、時間を稼ぐか。


迷っている時間はない。


戦うことを選んだ時。


「…我が誰か、分からぬか」


村地さんの声が、敵の動きをとめた。


そこにいるのは、幼い子供じゃない。


一人の、主。


「主っ!?」


「なぜそちらに…」


「黙れ!」


村地さんの声が、短く響く。


「何故人を簡単に傷つける。お前たちに恥はないのか!?…我に従うのなら、今すぐここを退け」


「何故です、主!私どもはあなたのためを思って…!」


「誰がそんなことを頼んだ!私は一言も言っておらぬぞ!」


…確かに、家来が勝手に行ったこと。


それでも…敵だけど。


きっとこの人たちも、大切な人のためを思ってやったんだろうな…。