天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

♢総司♢

俺たち新撰組は、翼鬼を助け出すため…翼鬼が捕らわれた場所へと向かっていた。


それが、思いのほか遠い。


「…まだかよ…」


平助君が、苛ついたように呟く。


今は、夜。


輝…朔がいなくなったから、愛もいなくなった。


そう考えていいだろう。


そうなると、今翼鬼は一人。


暗いところ苦手なのに…大丈夫かな。


ただ暗いだけじゃなくて、きっと…拷問道具も置いてあるところ。


翼鬼が幼いころにいた場所と、酷似していたら…?


そう思うと、自然と足が速まってしまう。


「総司、落ち着け」


何度目か分からないその言葉を、土方さんにかけられる。


…そんなに落ち着いてないんだ、俺。


そりゃあ、できれば今すぐ翼鬼に会いたい。


すぐに助けたい。


会って…伝えたいことがある。


もう一度。


というか…あれ?


これは一度も言ったことなかったっけ?


だったら…次に会ったら、言わなきゃな。