天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

輝…。


「もうワガママも言わない!どんなことでも耐えてみせる!だから…」


お願い。


輝は失いたくない。


「…大丈夫。姿が見えないだけで、ずっと側にいる。…見守ってるから」


「嫌だぁっ!!なんで、なんで僕たちから全てを奪うの!?償うって言ったじゃん!だったら……側に、いてよ…」


もう、それだけでいいからさ…。


それでも、輝の体は薄くなっていく。


僕は離すまいと、必死で輝の腕を掴む。


「輝、輝…!行っちゃやだよ、輝…」


名前を呼んでいないと、今すぐにでも消えてしまいそうなほど。


「輝!輝、輝…」


「天鬼」


呼ばれて輝を見上げると…ふわりと、微笑まれた。


「涙でぐちゃぐちゃ…」


誰がそうさせてると思ってんだよ。


笑うなんて、ひどいよ。


「天鬼…朔って、呼んで」


「朔。朔、呼んだからっ…。ずっと呼ぶから!だから…」


行かないでよ…!!


「天鬼、ありがとう。天鬼って名前…天使の鬼って言う意味なんだって…。翼鬼と合わせて、”天使の翼を持った鬼“」


あとね、と朔は付け加える。


「愛と輝って名前も…二人で一つの名前なんだよ…」


え…どういう、意味?