天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

もう、ため息ついていいか?


いいよな。


「はぁ…」


「ため息をつくと幸せが逃げるらしいぞ?」


「もうとっくに逃げてるから」


あんたの家来のせいでな。


「あんたの家来は俺の弟を連れ去るつもりだったんだ。それを俺が身代わりできた」


めんどくさくなったから、適当に話す。


「…失礼だが、あなたの名前は?」


「人に聞くときは自分から。…礼儀だろ」


少し睨みながら、言う。


「あ、失礼しました。私の名前は村地虎太郎(ムラチコタロウ)。好きに呼んでくれ。歳は15だ」


やっぱり年下か…。


それにしても、無垢な笑顔…。


「…翼鬼だ。姓は聞くな。歳は18」


「年上ですか。なら敬語ですね」


「…どうでもいいが、そのニコニコ笑顔はやめろ」


「どうしてですか?」


…天鬼を、思い出すから。


なんて、言えない。


その敬語も。


総司を思い出してしまう。


「…なんとなく、嫌なんだ。敬語もなしでいい」