天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

翼鬼が…俺たちを信頼してなかった?


天鬼は俺の隣で目を見開いている。


…信じられるか、そんなこと。


━「土方さんって、お父さんみたい」━


そう言って笑ってたのは、誰だ。


━「俺、甘えてるんだけど。これでも十分」━


そう言っていじけてみせてたのは、誰だ。


━「俺さ…人斬るの、やっぱ怖いよ…」━


そう言って涙ぐんでたのは、誰だ。


嘘に決まってる。


あいつが、俺たちを信頼してなかったなんて。


「…本当、なんですか…?」


総司だって、本気であいつに惚れてる。


遊びなんかじゃねぇ。


その笑顔が失われるようなことがあったら、守ってやりてぇ。


その涙を見るようなことがあったら、抱きしめてやりてぇ。


そう思ってるだろう。


「翼鬼は、確かに言った。でも…これは恐らく…翼鬼のついた嘘や」


それしか考えられねぇ。


「じゃ、じゃあなんで翼鬼はそんな嘘つくんだよ!?」


半分放心状態だった平助が、山崎に食ってかかる。


「…新撰組を、みんなを守るためだろ…。あいつのことだ。どうせ傷つくのは自分だけでいい、とでも思ってんだろ」


本当に、扱いにくい姫だよ。