天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

突然、隣にいた天鬼が倒れた。


「天鬼っ!?」


バッと後ろを振り返ると…血に濡れた刀を持った敵がいた。


刀についた血…。


それは間違いなく、天鬼のもので。


それが理解できたとき…あたしの力は、爆発した。


「ぐっ…あぁぁぁああ!!」


敵が、無様に転がってゆく。


それを見届けて…すぐさま天鬼を抱き起こす。


幸い、傷は浅いようだ。


「天鬼!」


「ん……やっぱ、いたいね…」


…激痛が走っているに違いない。


でも、天鬼は。


あたしを安心させようとしてか、微笑んでみせる。


時々、顔を歪ませながら。


「っ…ガマンなんて、するなよ…」


余計に、痛々しいから。


「天鬼っ!」


「大丈夫かよ!?」


騒ぎを聞きつけたみんなが、走ってくる。


あたしがそっちを見た、一瞬の隙に。


あたしは視界が反転した。