天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「謝らなくてもいいですよ。…いつか、で」


「できれば…」


君が心を開けられるように。


大丈夫って、教えてあげる。


そして、俺たちは局長室を出て、部屋に向かった。


「ねぇ、翼鬼ちゃん。そのりゅっくって、なに?」


さっきから気になってた。


「これは…この時代でいう、風呂敷かな…」


風呂敷…。


見えない…。


「沖田さん!」


呼ばれて振り返ってみると、天鬼君がいた。


「あの…翼鬼のこと、頼みますね。翼鬼が嫌だってことは、無理やりやらないでください。あと…見張られるそうなんで」


「やっぱり?大丈夫、安心して。翼鬼ちゃんの嫌がることはしないから」


…絶対に。


そう言うと、天鬼君はほっとしたような笑みを浮かべて、土方さんと部屋に向かった。


「翼鬼ちゃん、未来から来たんでしょ?俺たちのこと、知ってる?」


なんとなく、聞いてみた。


他にも、誰か知ってるのかな、って。


「知ってる…」


「じゃあ、あの三馬鹿は?」


「三馬鹿?」


さすがに分からないか…。