天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「まぁいいけどさ…。ありがとね」


怪我治ったのを喜んでくれてるってのは、分かってるから。


それにしても…なんで怪我治ったんだろ?


「愛~。なんか知らない?」


『…なんであたしが知ってるのよ』


まあ、そら確かに。


愛が知ってるはずないか。


じゃあ、なんだったんだろ…。


やっぱり…総司の口づけ!?


それは思いたいけど思いたくない…かな。


だって恥ずかしいじゃん!


思い出すだけで…顔が赤くなるのが分かる。


「翼鬼~。酒飲むか?」


「飲まないよ。新八さん、お酌してあげよっか?」


「おお、ありがとな」


あたしはお酌しに、新八さんの近くにいく。


「はい、どーぞ」


「あ、翼鬼俺にも!」


「ちょっと待って~。…てか、平助君飲んで大丈夫なの?」


すると平助君はぷくっと頬をふくらませて、


「俺だって酒くらい飲めるよ」


と拗ねたように言った。


それが可愛くて笑ってしまった。


やっぱり、平助君も子供っぽいよね。


一番年下だから…可愛がられてるんだな。


…見てるとおもしろいから好きなんだけど。