天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

…ん?


今なんて言った?


「女…?」


「一応…」


遠慮がちにつぶやく。


「…まじでか…」


「どうするの?ここ、女人禁制だろ」


…確かに、禁制だけど。


「…どうします、近藤さん」


できれば、追い出したくはない。


…人を、信じられるようになってほしい。


「翼鬼君は、特別だ。…訳ありのようだからな」


「…よかった…」


天鬼君が、つぶやく。


美しい姉弟愛だなぁ。


「翼鬼君。部屋は…総司と一緒でいいかい?」


…俺?


「沖田さん?…いいけど…」


「よろしくねぇ、翼鬼ちゃん」


「…………まだ、信用はできない」


…やっぱりか。


「……ごめん」


…え?


まさか、謝られるなんて思ってもみなかった。