天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「翼鬼…ありがとな」


「土方さんが素直になるって…なんかなぁ…。嬉しいけど」


…どういう意味だ。


俺はしかめっ面で翼鬼を見る。


すると、天鬼が今にも泣きそうな顔をして…


「……土方さん……。ごめんなさい…」


と、謝った。


「別に、謝られるようなことでもねえよ。俺だったら、翼鬼が何言おうと…確実に殺してた」


俺は丁度いい高さにある天鬼の頭を、ぐしゃぐしゃっと撫でた。


「お前は、鬼じゃねぇよ」


新撰組のみんなは、誰もお前らを鬼だなんて思っちゃいねえ。


仲間だ。


力を利用していると言われれば、否定はできないかもしれない。


現に、二人の力で傷を癒やしてもらっている。


だが…絶対に傷つけるようなことはしない。


それは誓ってやるよ。


神にでも、閻魔にでも…鬼にでも。


「…さて、終わった?」


俺も全て終わったと思い、下に降りようと階段に向かったら…。


下から勢いよく駆け上ってくる奴が見えた。


「土方さーん!!やべぇよ!隊士が重傷負ってる!」


…平助だった。


「何人だ!?」


「二人!翼鬼と天鬼にも、治せないかもしんない!」


二人に治せないだと?


そんな傷を負ったやつが、二人…。


「すぐに行く!おい、お前ら!ここにいる浪士を捕らえておけ!」


俺は隊士に命令して、平助が言う重傷者のところへ向かった。