天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

…土方さんのいるところに、ついてしまった。


扉を開けて…目に入ったのは、多くの拷問道具。


ああ、あたしも……あんなことをされてたんだ。


「…うっ……」


「翼鬼!?」


「へい、き…」


焦った声を出す総司に、笑みを返す。


そしてこの先にいるであろう人に…声をかける。


「…土方さん」


人影が、見えた気がした。


ゆっくりと、振り返る。


「……なんでこんなとこにいやがる。さっさと出ていけ」


いつもとは違う、射るような目で見られる。


「お前はここにいちゃなんねぇ。総司連れて、天鬼のとこにでもいろ」


「………嫌だ」


今にも砕けそうになる膝を叱咤して、その場に立つ。


「…俺の言うことが聞けねえのか」


「土方さん!翼鬼がどんな思いでここに…」


「分かってるから言ってんだろうが!!」


総司の言葉を遮って、土方さんが怒鳴る。


「お前、怖いんだろ?」


……怖いよ。


でも、それを分かってくれてるんだってことが…怖いという感情よりも、嬉しいという感情を生み出した。


だから…


「お願い…。拷問を、やめて……」


きっと、拷問をしてる人も傷つくはずだから。


あの人たちは、何にも思っちゃいなかっただろうけど。


土方さんは…正しいと思っていても、やっぱり傷つくはずだから。


そういう優しい人に…こんな苦しいことはさせたくない。