天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「…あんなに怒らなくても…」


朝ご飯を食べ終えた後にも、総司はブツブツ言ってた。


あんなことする総司が悪いっ。


そう思うよねぇ!?


「おい、翼鬼」


「なんだよ」


土方さんに呼ばれた。


行ってみると…天鬼もいた。


「…もう、いいか?」


「……何が……ああ、治すこと?いいけど」


一瞬、何を言われたのか分からなかった。


主語がないんだよ、主語が!!


副長ともあろう人が重要なとこ言わなくてどーする!


あたしは朝の腹いせに、心の中で毒づいてやった。


「天鬼も、いいよね?」


「僕はいつでも~。でも、沖田さんそうとう苦しむよ?」


…分かってる。


治してる最中も、治ってからも。


苦しむのは分かってるんだ。


「それでも…死んでしまうよりは、マシだよ…」


死んでほしくなんかない。


仲間としても、恋仲としても。


だって、総司が好きだから。


あなたを救うためなら、あたしは…どんな苦しみでさえも、受け入れてみせる。