天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

♢総司♢

…翼鬼がお酒を飲まされて、倒れてしまった。


「土方さん、何やってくれんのさ!?翼鬼、大丈夫!?」


天鬼君が、翼鬼を揺り起こそうとした。


「……うっ…」


「翼鬼、おき……」


何故か固まってしまった、天鬼君。


「うっ…うぇ……うぇぇぇぇん!!」


……え?


翼鬼が…泣いてる?


「なんで…泣いて?」


大声を上げて、子供のように泣いていた。


いきなりのことで、みんなびっくりしてる。


…土方さんを除いて。


「おい翼鬼。お前、本当はどうしてほしい」


土方さんが、翼鬼に聞く。


…ああ、そういうことか。


やっと土方さんのやりたかったことを理解した。


「……いきたく、ないよぉ…」


翼鬼が呟いた。


「もう、や……。なんれ、あたしなの…?きみ、わるいってわかってるよぉ…」


途切れ途切れに本音を言う翼鬼は、本当に子供のようだ。


土方さんは、翼鬼に本音を言わせるために…お酒で酔わせたんだ。


…なんか、考えることがいちいちすごいと言うか…手荒いと言うか…。