天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

しばらくして、総司が戻ってきた。


手にはちゃんと、お酒を持って。


「これでいいですか?」


「ああ」


「ちょ、それ…一番強いやつじゃない!?」


平助君が慌てた声を出した。


「そうですけど…。どうせ土方さんが憂さ晴らしに飲むんでしょ」


だったら酔いつぶれて二日酔いになればいいじゃないですか。


なんて、黒い笑顔で言う、総司。


…総司は…ドSなのか?


「総司ぃぃぃ!?これは俺が飲むんじゃねぇよ!!」


「え、誰が飲むんですか」


「……翼鬼。飲め」


……………………あたし!?


なんで!?


「やだよ!今一番強いお酒っつったよね!?俺がお酒飲んでどうなるか分かってるよね!?」


「……そうだな」


その変な間はなんだ!


てか、分かってんなら飲ませんな!!


「駄目ですよ、土方さん。翼鬼にお酒飲ませたら可愛くなっちゃうじゃないですか」


いや、なんないなんない。


あたしが可愛くなるなんてこと…天地がひっくり返っても、ない。