天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

あたしが一人怖がっていたら。


「…翼鬼、今度は俺が守るからね」


沖田さんはそう言って、あたしを優しく抱きしめた。


その温もりが嬉しくて、あたしの涙腺は緩んでしまった。


「…あれ…?慣れてた、ハズだったのにな…」


「そんなことに慣れないでよ。…ほら、泣きなよ」


…そんなこと言われたら…ほんとに泣いちゃうじゃん。


涙と共に溢れでてしまいそうになる、この想い。


……好き。


沖田さんが、好き。


温かくて、優しくて、大好きな、この温もり。


「…翼鬼さ、想い人いるって言ったじゃん」


いきなりそんな話をふってくる、沖田さん。


「…言ったね」


「その人……俺じゃ、だめ…?」


……え…?


「どういう、意味…」


理解ができない。


「…翼鬼が好きだよ…」


沖田さん…?


「え…?今、なんて…」


「好きだよ、翼鬼。…俺が、守ってあげたい」


………そんなこと、言われたら…ようやく止まった涙が、また溢れてくるじゃない…。