天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「着替え終わりましたよ」


「遅かったな。山崎、化粧してやれ」


「ええ、化粧もすんの!?」


そう聞き返すと、さも当然、という顔をした。


…やだ、化粧なんか。


「ほな、翼鬼ちゃん行こか」


「……ちっ…」


仕方ねぇな…。


「女の子が舌打ちしない」


「俺は今男だ」


前もこんな会話した気が…。


そんなこんなで、隣の部屋。


「さて、髪からやろか」


そう言っていきなり髪を掴む、山崎さん。


「え、ちょっと待ってよ!前髪はあげないで!」


痣が出ちゃうじゃん!


「遊女の髪型は前髪あげるんやで、あげるよ」


「やだよ!前髪だけは、ほんとにっ…」


みんなは怖がらないでいてくれるけど…他の人は…。


嫌だ…前髪をあげるのだけは、絶対に。


「……今だけや。潜入するときは違う髪型にしたげるで」


「ほん、とう…?」


「男に二言はあらへん」


じゃあ、信じよう…。