天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

天鬼君だって、あんなに心配してたんだよ?


そう思って天鬼君のほうを見ると…


「翼鬼っ…」


翼鬼に、思いっきり抱きついていた。


もちろん、起きたばっかりの翼鬼に、不意打ちのそれを受け止められるはずもなく。


「うおっ!?」


そのまんま、二人で倒れてしまった。


…こんなこと、思っちゃいけないんだろうけど…ちょっと、いや、かなり…妬ける。


「いった…何、どうしたの、天鬼」


「…………」


天鬼君は何も言わずにずっと抱きついているから、翼鬼は諦めたように頑張って上体を起こした。


「全く…どうしたの。何が不安?」


「……だって…もう、起きないかと思った…」


「俺が起きないわけないじゃん。今はみんながいるんだし…」


「そんなこと言ったって…!」


まぁ、あれだけ寝てれば不安にもなるよ。


「翼鬼、何勘違いしてるのか知らないけど…あの日からずっと寝てるんだからね!?」


あの日、か。


あえて言わないでおいてあげてるんだろう。


「…初めて人を斬って…怖かった。でも、もう大丈夫だから!」


「それもあるけど…体は!?平気なの?あんなに寝ておいて…!」


すると翼鬼は不思議そうな表情をして、小首を傾げた。


「…俺、どんだけ寝てたの?全然寝た気しないんだけど…」


「「「「「「……はぁっ!?」」」」」」


思わず…叫んじゃったよ。