天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「わたくしは、この時代にきてからの翼鬼様と天鬼様を見守っておりました」


麗さん、が話はじめた。


「…このお二人には、辛い思いばかりをさせてしまって…」


悲しそうな顔で微笑んで、天鬼君の頭をなでている、翼鬼……いや、麗さん。


…翼鬼の顔で、声で、その口調でしゃべられると…なんか変。


「…いきなりですが。わたくしは歴史を変えることを全面的に賛成しているわけではありません」


本当にいきなりだな、おい。


「…何故、なんて聞かなくても分かるが…。愛と輝は肯定していたぞ」


「それはあの二人が決めたことであって、わたくしが決めてはおりません。…本来、歴史を変えるには代償が必要なのです」


…代償…。


「大きいことには、それ相応のものが。…翼鬼様たちがしようとしているのは、大きいことです」


「だから、それ相応の代償が必要ってことか」


「その通りですわ、土方様」


「…頼む、翼鬼の顔で土方様、なんて言わないでくれ…。気持ち悪い…」


…確かに、それは同意する。


「…まぁ、それはおいておきましょうか」


あ、置いとくんだ。


直そうとは思わないんだぁ…。 


「本来ならば…代償は命なのです。ですが、今回ばかりはどうなるか…」


「君が決めるんじゃないの?」


「もちろん、わたくしが決めますわ。でも、愛と輝の行動によって…どうなるか分からないのです、藤堂様」


様付けされた平助君は、嫌そうに顔を歪めた。


…そんなあからさま嫌な顔しちゃう?