天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「信じてやってもいい」


「そんな偉そうにいるんなら、教えてあげない。頑張って当ててみなよ…副長さん」


ちょっとかんに障ったから、言ってみた。


…土方さんだし、怒りそう。


そんな僕の予感は的中で。


「…総司。この餓鬼黙らせろ」


「土方さん、青筋浮いてるよ?てか、あんまり怒ると寿命縮んじゃうかもよ。まあ、死にたくなかったら、怒らないことだね」


「…てんめぇ…」


「まあまあ、土方さん落ちついて。…てんきくん…だっけ?」


あっていたから、こくんと頷く。


「…どんな字書くの?」


「…天使の天に…鬼」


名前からして鬼だなんて…。


だから、力が強くなっちゃったんだろうか。


名前は、一番短い呪(シュ)だから。


その名前の意味通りに…その子は育つ。


「へぇ、なんか…かっこいい」


…かっこいい?


どこが…。


「お前、名字はないのか」


「…立ち直ったんだ?」


「いいから、質問に答えろぉ!」