天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「翼鬼!?」


『どうしたの!?』


夢…。


「嫌な夢、見た。…愛…」


あたしは愛を抱きしめる。


愛は、猫だ。


『大丈夫よ。天鬼はちゃんとここにいるわ』


「…僕、どこにもいかないからね」


天鬼は、そう言って微笑む。


…分かってる。


あの悪夢は終わった。


なのに…。


あたしは、愛をより強く抱きしめる。


『翼鬼、苦しいわよ』


愛が抗議の声を上げるが、無視。


…他人から見れば、猫が鳴いているだけだろう。


でも、あたしは…あたしと天鬼は、猫の声が聞ける。


…猫だけじゃない、他の動物も。


動物は、素直だ。


誰も、あたしたちを怖がらない。


人間なんかより、よほど可愛くて、利口だ。